今回は左手のテクニックのスラーとグリッサンドについて書いていきます。
どちらも弦を押さえている指を滑らせて音程を変化させるテクニックです。スライドさせることで音程を滑らかにつなげることができるので表現の幅が広がります。
スライドとグリッサンドの違いは始点と終点があるかないか。「5フレットから7フレットまで」のように始まりと終わりが決まっているのがスライド。それに対して始まりと終わりが明確ではなく効果音的な要素が大きいのがグリッサンドです。やることは一緒なんですけどね。
スライドのコツは実は左手親指にあります。弦を押さえている指だけ動かそうとせずに親指、手首全体が平行移動するようなイメージで滑らしてみましょう。そのためにはグッと力強く押さえていると滑りにくいので最低限の力でリラックスして押さえましょう。
それでは下のタブ譜を弾いてみましょう。

最初の8フレットの音はピッキングしますが、10フレットの音はピッキングしません。なので音が途切れないように押さえながら横にずらしましょう。
2小節めの8分音符に斜線がついている音は装飾音符でほとんど聞こえないくらい短く弾きましょう。メインの音は10fの音です。
次の二つの譜面はAマイナーペンタの派生フレーズです。


スライドで気をつけることはリズムが崩れないように弾くことです。力が入ると走ってしまう傾向にあるのでメトロノームに合わせて確認しましょう。特にSが連続しているところはリズムが崩れやすいです。
また慣れてきたらリズムを崩さずスライドのスピードを変えてみましょう。ゆっくりスライドさせた時と速くスライドさせた時のニュアンスの違いを感じながら弾けるようになるとカンペキですね。
次はグリッサンド

グリッサンドで気をつけて欲しいのがタイミングよく終点にたどり着くことです。まずはグリッサンドなしで弾けるようにしてからグリッサンドを入れてみましょう。その方がイメージしやすいはずです。

6弦12フレットをめがけてグリッサンドしますが必ずしも12フレットでなくてオッケーです。それよりも「ブオーーーン」という唸るような効果音が出るように意識してみましょう。
最後にノイズグリッサンド。

これに関しては完全に効果音ですので、押さえる場所、音はなんでもいいです。
例えば4、5、6弦全部押さえて12フレットあたりから降ろしてきてもいいですし、ピックスクラッチ(ピックで低音弦をこすってノイズを出す)でもいいでしょう。音源通りに再現してもいいと思いますし、他にアイデアがあれば自由に演奏していいと思います。これもグリッサンドの次の拍アタマの音がずれないように気をつけましょう。
以上がスライド、グリッサンドについての解説でした。参考になれば幸いです。
コメントを残す